磁石の中でも高熱に強いサマリウムコバルト磁石
サマリウム(Sm)・コバルト(Co)を主成分とした、希土類磁石の一つ。
ネオジム磁石よりも安定した磁石特性のため、各種モーターや、
スピーカー、医療機器など幅広く使われています。
サマリウムコバルト磁石
サマリウムコバルト磁石はネオジム磁石と同じ、
希土類元素かを含んだ希土類磁石（レアアース磁石）です。
サマリウムとコバルトという希土類元素が含まれていて、
希土類磁石はその鉱石の名前がそのまま磁石の名前になることが多いです。
永久磁石の中で、ネオジム磁石の次に強い磁力を持つのが、
このサマリウムコバルト磁石です。
ネオジム磁石の方が値段もが安くて、磁石としての性能も良いのですが、
ネオジム磁石は高温に弱く、ネオジム磁石が使えない高温の場所で、
強い磁力が必要になるところにこのサマリウムコバルト磁石が使われています。
熱に強い磁石
磁石は高温になると磁石の鉄をひきつける磁性がなくなるという弱点があり、
高温のなかでは磁石は磁力を失ってしまいます。
磁石の磁性がなくなる温度は、磁石の種類によって違い、
この磁石が磁性を失う温度のことを「キュリー温度」と言います。
サマリウムコバルト磁石はこのキュリー温度が、
なんと700℃～800℃あり非常に高くて、
キュリー温度はネオジム磁石のなんと7倍以上もあります。
最大で摂氏350℃程度の高温の環境の中でも磁石として働くことができるんです!
サマリウムコバルト磁石で注意が必要なことは、
磁石としての硬さが少し他の磁石より低いため、欠けやすいということです。
そしてサマリウムコバルト磁石は水分がしっかり乾いていて、
表面がピカピカに磨かれていたら、低い温度で発火することがあるため、
取り扱いに注意する必要があります。
・回転機器（各種モーター/小型発電機）
・音響機器（スピーカー/マイクロフォン/ピックアップ/イヤホン）
・応用機器（マグネットカップリング/装飾品/健康機器/電子ロック/玩具）
・高温環境での使用(電子レンジ/オーブン)
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